【おさんぽの日々】E・・・お城&ケンムン続
「ケンムン」がオリジナルだったため、併演は知られた話が良かろうと考える。作品探しの指標は「二人で演じるからこそ、登場人物の多い話にしよう!」…で、たどり着いたのが「小さなお城」。最大6キャラが同時に登場するため、まずはそれに対応できる人形のスタイルを検討。比較的早い時期に、袋状の人形に決まった。両手にはめて遣える&置いておけるからだ。(+置きっぱなしの場合、写実的なデザインではなく、オモチャ的な方が合うだろうとも考える)仮人形を紙で作った後、布・石油製品なども試作したが、結局紙袋に戻った。誰でも作れそうな、そして乱暴に扱うと破れる危うさに、観る者は心を寄せるようだ。あんなチャチな奴が健気に頑張っている、と思うのです。(余談…キツネ=カップ麺に倣いオレンジ色に・オオカミ=チンギスハンから蒼き狼に作る)
人形の形式を決める際、〈お芝居スタイルも人形遊び〉が頭にあった。オープニングは「ぶんぶく」を継承して、演奏+歌〜漫才的なタイトル紹介。まだ50代だったジイ、テンションマックスでバカ爺を演じてました。お城の住人の登場もひねった。カエル・ニワトリは、ジイの体にくっ付けておく。ハリネズミは会場の何処か(=見付けられる所)に隠しておく。毎回違う会場条件を利用するのが楽しく、新鮮な気分で臨めた。(お芝居の進行に不確定要素を入れるのは、ジイ語で「筋斗雲効果」という)
音楽も団内スタッフとし、オープニング用にチームのテーマソングを依頼。劇中曲の録音はパート毎ではなく、賑やかな合奏を一気にとった。振り返ると、この雰囲気が作品のイメージに合っていたような気がする。そう云えば、演出も「小さなお城の仲間たち」表記した。出演者以外・客観的に見る者を依頼したことに加え、稽古場をオープンにして見学者の意見も取入れる。そんなスタンスで創ったのです。…制作中の観覧自由はその後も継続し、おさんぽ劇場ホームグラウンド=1階会議室(※)の引き戸開放しての仕込みが基本となる。
・・紙袋人形とした結果、上演+ワークショップの依頼も幾つか。中でも児童相談所(2ヶ所)が記憶に残っている。お芝居を観たからこそ制作意欲が湧く+単純だが自由な(講習会ではないという意味)作業。児相スタッフ曰く「心を開きにくい子たちが自由に表現していた」。思いがけないオマケでした。
※1階会議室:間口3間に足りない部屋。狭小会場に対応できるよう、ここで仕込み始めることが多かった。奥のトイレに行くため、多くの劇団員が前を通り、当然覗き見る。

