2025年05月10日

ウサジイの公演日記#1131

【ウサジイ昔ばなし】〈136〉・・・ピアノ線
人形劇界ではお馴染みのピアノ線。機械工業では多用されているに違いないが、それ以外こんなに必要とされている業界はないだろう。今、仕込み真っ最中の「ニルス」、最近ジイに振られた作業がピアノ線曲げ。それで様々思い出したわけです。因みにその作業は…人形のパーツにピアノ線を装着し、数カ所曲げると云うモノ。幸い径1.5oとペンチで曲げられる太さだが、同じ面で曲げ→それとは垂直面で曲げ→・・となると、そう易々とはゆかない。ねじれた格好になりやすい。そこで今回ジイが考えたのは、(説明しにくいのだが)パーツが収まる溝のある木型の治具を作り、それからはみ出た線を曲げるという方法。これだと平面で処理できる。最終的には職人的勘(?)に頼ることになるんですが、何とかできました。
さてそのピアノ線、今は首都圏の業者から取り寄せている。数年前までは、地元・緑区の業者に赴き、直接購入していた。おそらく付近の工場へ納入する会社だと思うが、快く分けてくださっていた。(2o以下の細いモノは、鳴海駅近くの模型屋で買うこともあった)が、何かの理由で営業を止めてしまった。という訳で通販に頼ることになるのだが…数年前「スイミー」仕込み時のPC検索では、必要とする径2oがなかなか見つからない。製造元の工場へ問合わせると「出来上がりはロール状で保管している。直線に伸ばして切断するのに経費がかかる。少量では厳しい価格になるよ」とのこと。…その時はハンズアネックス(中区栄)で60p長のモノを必要ギリ確保して乗り越えた。(…その後、今の購入先をどう見つけたか?不明だが、良かった!)
針金とは異なって鋼鉄製のため、ペンチで切断できるのは径1oチョットまで。それ以上の太さになると、ワイヤーカッターを使う。劇団には数種類のカッターがあり、太さによって使い分けているが、3oにもなるとかなり難しい。最近は電動糸鋸の下で休眠中の超大型カッター。これだと3oもOKなのに、形状が不思議だからか(?)使われることが少なくなった。(電動ディスクグラインダーでの切断が主流かな?)因みに、この超大型、その昔は「閻魔大王」と呼ばれていた。・・・次回は、ピアノ線にまつわる思い出ばなし。
posted by むすび座メンバー at 17:47| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする