2024年10月23日

ウサジイの公演日記#1100

「ともだちや」で、名古屋市内の幼稚園公演。昨今、公立幼稚園は定数割れが激しい。ここも今年は30名程。しかも年少クラスは5名と、先細り状態なのです。園長先生との打合せ時「在園児の父母が園を応援するために、インスタグラムを開設しまして。写真とかOKでしょうか?お顔は隠さなくて大丈夫でしょうか?」もちろんOK!「むすび座、と入れておいてください!」…実はこの先生とは昨年も「ぐるんぱ」でお会いしており、古くからの人形劇団Rの舞台に立ったこともある方。Rの故МTさんの昔ばなしに花が咲きました。
この日は登園時を避けて早めに入ったため、仕込みが終わっても時間はたっぷり余っている。会場の隣・年長クラスを覗くと、ほぼ全員が工作をしている。先生も夢中になって何やら作っている。すると…いきなり手を引かれる。名札にはS君とある彼(恐らくダウン症だと思われる)の仕業らしい。見るとカセットレコーダー。音楽を聴きたいが、上手くゆかないようだ。よく見ると、電源がとれていない。「これ、電気に繋がってないんだよ」と言うと、再び手を引いてトイレに導く。いやいや、そんな所に行っても無理でしょと、取り合えず先生を呼ぶ。…が、実はトイレの入口に延長コードが延びていた。先ず彼に謝り、電源ON!調子の良いダンス音楽が流れ、周囲の子達も踊り始めました。
もう一人、気になる子。遅めにやって来て、廊下で登園シールを選定するのに時間がかかっている。こちらが挨拶しても、返事はなし…と云うか顔を合わせてくれない。が、少しすると、会場に入って来て「こんにちは」と言い、ヒラヒラと走り去る。直後、先生が走り込み探す。「あぁ、あそこに居ますよ」と言うと、そちらに迎えに行く。ん〜、この子もチョット独自路線なんだなぁ。それにしても、スゴイ先生だ!見てないようで見ている。子どもの自由を奪わず、目を外さない。小規模園だからこそ…しかし教諭の力量も重要。
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2024年10月20日

ウサジイの公演日記1099

【ウサジイ昔ばなし】〈126〉・・・寛ちゃん
劇団創立者の一人である。もう一人・丹下さんに関しては多く書いたと思うし、でなくとも知られている部分は多い。寛ちゃん=田中寛次氏は、二人目の代表として劇団を支えてくれた。ジイが入団した時には既に事務局長。事務方のイメージが強いが、もちろん熱いモノを持った創造者なんです。そんな寛ちゃんの舞台を、学生時代に観ている。三重県の人形劇フェスに招聘した「おしゃれ店の前で」…人形を持たない芝居の部分もある、コミカルなステージだった。(と記憶している)3人班で他のメンバーは、長年在籍し定年退団したU女史と、後に退団して劇団を立ち上げたK女史。今考えるとスゴイ構成…って云うか、その後スゴクなった人たちだった。女性二人は入団間もない頃でしたから…。
沈思黙考の人だと見られがちだが、いざとなればズバッと切り捨てるような発言をする。忘れられないのは…(北陸で活躍されている「人形劇団とんと」さんは、むすび座出身なんですが)…そのお二人が劇団を立ち上げるためにむすび座を去る頃。劇団総会の打ち上げ宴会の席で、二人に決意表明の発言が求められた。ところが宴席はワイワイガヤガヤと盛り上がっている。すると寛ちゃん「静かに聞け!お前たちなぁ、彼らがどういう気持ちで福井に行くと思っているんだ!」と言いながら、手元の包丁で蒸しダコ(供された料理)を突き刺し続ける。劇団創立の大変さを知る人だからこその発言だったのだろう。…それから、レッスンについては「あんたたちは下手くそなんだから…云々」と、必要性を説いていた。
入団3〜4年目頃、早々に運営委員なったりで、少々天狗になっていたジイ。夕刻の劇団事務所に電話がかかって来た。出ると、代表・丹下さんへの用事らしい。丹下氏は不在、目の前には寛ちゃんがいた。で「寛ちゃんでも良いか」と言いながら受話器を渡そうとした。すると「あんたが対応したら?」と言われる。考えてみれば「でも」とは、実に失礼な発言だった。40年経っても、その時の冷や汗はしっかりと覚えている。そんなこともあったのに、ある面ジイのことを買ってくれていて…今の場所に稽古場を移転する際、候補の土地に行き、意見を求められた。「トラックの出入りを考えるとこっちだと思う」と答えると「あ〜、なるほどな」 その後、次期代表を推薦するアンケートに寛ちゃんは、「アバウトな人間だから」との理由でジイの名を書いていた。この「アバウト」に関しては、未だ意味不明である。
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2024年10月19日

ウサジイの公演日記#1098

名古屋市内の保育園で「カミナリ&ももん」到着すると先生方総出で搬入、アッという間に終わってしまった。という訳で仕込みも早く終了。という所に、会場=遊戯室外で何やらガタピシ。「まだ入っちゃダメよ」と先生の声。ジイ出て「チョット見学する?」に対して彼=5歳のS君は、眼を輝かす。「ここまでね」と示したラインをちゃんと守る。一通り舞台を眺めると、先生に促されて帰って行った。園長先生曰く、支援の必要な子が多いそう。彼もそうなんだろうか?・・・そのS君、「ももん」途中で退席。が、幕あいで再入場、「カミナリ」は最後まで観てくれた。後から聞くと大きな音がニガテらしい。(そんな子はかなり多い)「カミナリ」の大きな音を耐えてくれて、ありがとう。
二日後に、その近くの幼稚園で「ともだちや」客席に一人離れて先生と座る男の子。膝にはぬいぐるみが鎮座している。上演が終わり、学年別に記念撮影。その後、年長さんだけ質問コーナー。上演前に覗いた年長クラスに手作りの作品が沢山あったので、こちらから「仕組みとか見ます?」と先生に提案。もちろん快諾で、「ゴロちゃん蓄音機」や尺取虫の作り方をレクチャーする。そんな中、例の縫いぐるみの彼が「虫に触りたい」と言う。現役の人形は基本NG、以前作って数回しか出ていない一回り大きい尺取虫を探し出し、彼に渡す。しばらく触り、納得して返してくれた。後で園長先生に聞いた。「なかなか自分を出せない。触りたいと言ったので、自分で言いなさいと提案。なんとか言えた。一歩前進です」観劇するとは、内容・テーマに触れるとは別の意味合いも大きいのですね。
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2024年10月16日

ウサジイの公演日記#1097

入団して43年。そのうち幼保作品には最初の4年余と、10年間の小学校作品を挟んでその後の30年近く関わっています。てなわけで、新設園を除いては大抵の園を知っています。が、この日うかがった所は初めて。劇団事務所の履歴簿によると、5年ほど前から行っている。それまではやってなかったのか?別の劇団だったのか?…公演先は名古屋市内の私立幼稚園。ジイが生まれる少し前に創立してるから、相当な老舗。ハイソな雰囲気をイメージして行ったのだが、いきなり先生方総出で搬入のお手伝いが始まる。開演前に出会う子たちも、極めて人懐こい。
で、お芝居が始まると、もの凄い反応!ジイ達は台詞のタイミングなど無視して、会場の静まりを待つことになる。それでも次第に集中してゆき、結果とても良いステージとなりました。でも上演中に幾つかアクシデントがあったようで…舞台からも、大騒ぎの先生方が見られたんですが…年中・4歳児さんの男子、公演後には後頭部にハンカチを当てながらの退出。聞くと、笑い転げて転んだらしい。それとは別に、同じく笑ってオデコゴチン!の子もいたらしい。お芝居中盤に鼻血を出した女の子もいた。心配していたジイ達でしたが、聞けば…鼻をほじっていた結果。大笑いでした。
翌日は浜松市の公立幼稚園。前日の園=230名超えに対して、こちらは4園合同でナント26名!浜松市は小規模園でも地域を大切に考えているようです。でも先生曰く「新入園児・5名以下が2年続くと、統合の対象となる」そんな園の合同観劇でしたが、ガイドラインは他の自治体よりかなり緩い。「ハママツ、頑張って!」です。因みにこの子たち、ジイ到着前から集合。4園合同で遊んでいました。先生「少人数だと問題もあります。多人数の集団に馴染めないのです」ん〜、確かに。…嬉しかったのは、「ともだちや」前半終盤に一旦退出した子。大きな音がニガテ。幕あいには帰って来て、ラストまで観てくれました。
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2024年10月13日

ウサジイの公演日記#1096

久しぶりの手打公演。…あ、オファーがあっての出前公演に対して、いわゆる自主公演を「手打ち」と呼びます、業界では。上演中の「ともだちや」、実はこの秋で終演予定でした。(状況が変わり、来年度一杯まで上演しますが)その前に一般公演をしたいなぁと、急遽決まりました。決まったというか、自分たちで「やりま〜す!」と手を挙げた。劇団創立50周年に立ち上がり、以降細々継続している「チャレンジ企画」という形式です。劇団挙げての公演とは違い、有志中心のモノ。赤字さえ出なければ、開拓的にやりましょうと云うモノ。急遽であったため、会場は初の県芸術劇場のリハーサル室。空いてる日程に飛びついたため、秋の行事真っ盛りとバッティングし、集客は伸び悩み。…が、結局、90名程の客席となり、結果オーライでした。
中々観てもらえないスタッフにも、京都・川崎から足を運んでもらう。他にも地元の知人の顔が見られて、嬉しさ半分・緊張半分。大人が多いかと心配していたが、半分ほどは子ども達。最前列の女の子・4〜5歳さん×2人のノリの良さには救われた。1〜2歳さんも元気な子が多く、ずっと観ていてくれた。開演前に歩き回っていた女の子・1歳は、当日パンフをしゃぶっていた為、帰る時にはグチャグチャ。もう一つあげました。2歳弱(?)・男の子、ずっと歩き回っていた。時々前の方で立止るのだが、視野を遮られて文句を言う子もなく…客席からこちらへ近づくこともあるが、演技エリア前で停止〜帰って行く。お芝居後半のコダヌキ君みたいな風貌に、ジイ達はとっても癒されました。
・・・この度の公演の宣伝に、6つのおやこ子ども劇場さんに伺いました。聞こえてくるのは嬉しい話と、それ以上に大変な状況。今こそしなければならない「協働」を痛感した公演でした。
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2024年10月10日

ウサジイの公演日記#1095

ここのところ東名・名神高速の工事渋滞に悩まされている。工事情報があると、早出でない日には実態収集に励む。6:30頃から30分おきに8時前迄、PCで渋滞状況を確認する。渋滞予想は一応公開されているが、予想に過ぎない。実態を確認して出発時刻に反映させる。
そんな中、「ももん&カミナリ」で亀山市の保育園公演。40人ほどの小規模園です。自然豊かな地域だったのに、子ども達の賑やかな反応にビックリ!「ももん」冒頭・箱からももんちゃん登場。すると会場後方・年長さんから「やったな〜」の声。意味は不明だが、上手いコトやってくれましたねぇ的(=僕は騙されませんよ)なニュアンスを感じる。周りの先生方は大笑い。日常的にひと回り上の反応をする子らしい。それにも増して凄かったのは年少さんたち。終始賑やかだったんですが、「カミナリ」後半・ゴロちゃんが辛さに雷ピカピカの場面。発雷のSEに合わせて、立ち上がって踊りだす子たち!カミナリ祭りが始まったような光景に、ジイ達は唖然!しばらくの後、「ククク…」と笑いをこらえることになった。
年少さんは、翌日・犬山市の子ども園でも際立っていた。「ももん」ラスト・お母さんとおぼしき女性に飛びつく。安心感の終演に会場からの安堵の雰囲気しばしば感じるのだが、この日は会場から拍手が巻き起こる。残念ながらジイは蹴込み後ろに隠れて見られなかったが、メンバーCちゃん曰く「2歳さんがパチパチと…」安心感の象徴には替え難いモノがあるんですね。「カミナリ」前半では、ゴロちゃんを怒る爺さんに対して「そんなに怒らないでよ〜」と女の子の声。実感のこもった声に、可笑しくもあり納得もしたり。もちろん、怒り続ける爺さんなのですが…。
posted by むすび座メンバー at 20:42| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年10月09日

ぶぶふぉと・・・アライグマ

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これからの季節、
君たちの毛皮が羨ましいよ。

※ 岐阜県・可児市・R41沿い
「日本ライン花木センター」の奥の方に居ます
posted by むすび座メンバー at 05:34| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年10月01日

ぶぶふぉと・・・斎宮

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ミヤビな雰囲気!
体型的に、十二単衣は無理かなぁ…

※ 三重県・明和町の斎宮にて
すぐ近くの保育園公演でした
posted by むすび座メンバー at 18:44| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする