2023年06月30日

ウサジイの公演日記#994

人形劇を上演する際に、ストーリーに負の内容があることに関して、ジイの周りでは喧々諤々。事の発端はこの春、某脳科学者を招聘しての学習会の際に「幼児、取り分け年齢の低い乳児にとって、失敗と云うような負の現象を繰り返し表現することは、差し控える必要があるように思われる」と聞いた言葉。…対象年齢であるとか、「負」のイメージをどうとらえるかにも関わるが、ともかく気になる話である。
さて「ぐるんぱのようちえん」は失敗の繰り返しである。人形劇の定石=3回繰り返しを上回り、実に5回も失敗し・見限られ・落ち込むことになる。先に述べた問題以上に、繰り返しが過ぎて退屈になる危険が渦巻いている。…と云って原作のある話、ましてやいわゆる名作を勝手に変えるのは、著作権の問題以上に原作のファンを裏切ることになる。そんな訳で、候補には上がりながら創作してこなかった話なのだ。その危ない領域に踏み込んでしまったおさんぽ劇場は四苦八苦。初演から半年以上かかって、ようやく先が見えてきた気がしている。
原作本・取り分け絵本は、その表現スタイル故「面白くなる!」と思わされてしまうことが多々ある。けれども人形劇として舞台に上げると、意外に残念だったり、思いがけず面白かったり…その化け具合も楽しくはある。ただ、初めから上手くゆく作品が良いかと云えばそうでもなく、悪あがきした結果良い作品になることもある。ま、それは稀有なパターンなんですが…。
posted by むすび座メンバー at 19:17| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年06月19日

ぶぶふぉと・・・安曇野

DSC_0787.jpg

《相方募集中》
「誰か〜、ボクと一緒に神様やって〜!」

※ 長野道梓川SAにて
posted by むすび座メンバー at 17:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年06月17日

ぶぶふぉと・・・諏訪湖畔

DSC_0774.jpg

梅雨の中休み「爽やか〜!」

※ 上田市への移動中、少々寄り道して…
posted by むすび座メンバー at 19:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ウサジイの公演日記#993

「ももん&カミナリ」で松本市の保育園を巡演。コロナ時に公演数が激減したが、ようやく回復しつつある。今回は4日間・6ステのツアーです。松本と言えば、給食!コロナ5類移行により、いただけるようになった!この給食、当然市内統一メニューなんだが、どこの園長も「ここのが一番おいしい!」と言う。というのも、給食スタッフは大抵その地域の方が担っている。味付けが微妙に違ってくるのだ。それからパン食のパン。入荷先は園に任されており、これまた主に地域のベーカリーから仕入れる。
そんなツアーのある日。舞台を仕込んでいると、保育室から「カエルのウタが〜♪」と聞こえてくる。季節がら当然ではあるが、この曲は「ももん」が蛙と戯れる場面で流れるBGMでもある。すなわち観劇時には…BGMに呼応して、あちこちから「カエルの・・・♪」が始まるんです。その歌で興がのったのか、最前列・年少さんが四つん這いになり、足を跳ね上げてピョンピョン!
(時間は戻り…)仕込み終わりテラスに出ると、男の子・5歳さんがカナブンを手に得意げな笑顔。虫は相当弱っているのか、指にとまって動かない。その子は光沢ある虫の背中を親指で擦り「ライター!」虫の名前を聞くと「赤ちゃん!」…自慢のペットのよう。やがてその子は園庭に駆け出し、4人グループでフェンス脇に作られた小さな畑に乱入。畝の土で団子を作っては投げる。さすがに何かを植えたばかりのエリア、すぐさま先生に咎められるが、逃げる逃げる…。しかも、畑侵入を防ぐための杭を抜いたり、おもちゃのスコップを持って来て開墾を始めたり。対応する先生には申し訳ないが、「実に興味深い」さて観劇、「カミナリ」ゴロちゃんを地で行く彼らは、果たしてどういう気持ちで観てたんだろう?
posted by むすび座メンバー at 07:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年06月15日

ウサジイの公演日記#992

【ウサジイ昔ばなし】〈101〉・・・DM
宣伝は人形劇団にとって重要な活動です。今年も大量のDMを発送しました。年に何度かの大仕事なんですが、これにも変遷があって・・・40年余前にジイが入団した頃は、「封書に手書きの宛名」でした。そもそも団内の印刷機器といえば、蝋紙(ガリ切り)の謄写版と湿式のコピー(通称青焼き)のみ、手で書くしかなかったわけです。もちろんその頃の発送数は、今に比べれば少なかったのですが…。にしても大仕事でした。ひたすら住所を書き続け、30分もすると眠気が襲ってくる・文字列が斜めになって来る。それと戦いながらの作業でした。
それが宛名シールに変わるのは、程なかったと思う。因みにコピー機(もちろんモノクロ)導入も間もなかった。シールになった時期にPCがあっただろうか?それともワードプロセッサーに、そういった機能があったんだろうか?当時事務所に馴染み薄かったジイには判らない。いずれにしても、現在のアドレス管理できるソフトとは大きく違って、とにかく住所・氏名が詰め込まれているだけのデータだったんだろう。
チラシ等・宣伝材料を折るのも、骨の折れる作業だった。モノにもよるが、まず10枚程度をまとめて半折り・三つ折りなどにする。その後それをばらして、きっちりと折り目を付ける。この第一段階は力が必要なので、湯飲み・単一乾電池などを使ってプレスした。余談だが…入団した頃、この道具を「ふんどし」と呼んでいた。ある時、作業中に湯飲みを取りに行くのが面倒で、隣の者が第二段階をしている隙をねらって借用・作業した者がいた。つまり「他人の褌で相撲を取った」と評され、それが呼称となった。単純作業の気を紛らわせる、チョットしたジョークです。その作業も、今では機械に任されている。ジイの記憶が確かなら…最初は名演会館所有のモノを、作業時のみ借りてきたような…。その後、劇団独自でレンタルした。
・・・紙媒体は、これからどうなって行くのだろう?
posted by むすび座メンバー at 17:39| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年06月02日

ウサジイの公演日記#991

一週間で3作品の公演がありました。
@「ともだちや」で、犬山市の子ども園公演。園長先生曰く「年長さんも初めてなんです、こうやって全員で観劇するのは」…なるほどコロナ禍では、出来たとしても分散観劇。大人数で観ると…とにかく冒頭から、ウケることウケること。舞台人をダメにしてしまう反応でした。皆で観るっていうことは、それほど大切なコトなんですね。ところで作品序盤・ジイがウズラ役で登場すると、会場から「あれ?おばちゃんは?どこ行ったの?」それまでキツネ役で出ていたメンバーCちゃんが気になって仕方がないようだ。半分ジイに問うているようでもあるのだが、答える訳にもゆかない。やがてキツネ役・おばちゃん登場で収まる。・・・出遣いの人形劇を観て、大人は「遣っている方が消えますよね」などと言う。が、子どもの描く絵には、人形と並んで人間も描かれていることが多い。操作しているのではなく、人形と並んでいる。子ども達の頭は柔軟で、遣い手が見えていてもソレはソレ。気にするとかしないとか、どうでもいいんですね。
A「ももんちゃん」で、四日市の支援センター公演。冒頭・ジイ演じるももんが蝶々と戯れる場面。2歳位の女の子が舞台前にやって来る。セットに描かれた図形が気になるようだ。そのうちに、指でツンツン触り始める。お母さんはハラハラ、戻そうと腰を浮かせる。ジイ(危険じゃなければ自由に)と思い、お母さんに「大丈夫ですよ」やがてその子は客席横に行き(お母さんの所ではなく)ズーッと観てました。後で聞くと、少々個性的な子で、行動を止められるとパニックになるらしい。結果オーライでした。・・・ところで、ジイがお母さんに話した時、ももんの人形を遣っていたようだ。自分では気が付いていなかったが、メンバーCちゃんが教えてくれた。ま、自然な行動だと、お芝居には影響ないんですね…ということにしておこう。
B「ぐるんぱ」で、知立市の保育園公演。冒頭・象の長老が怠惰なぐるんぱを見て「大きくなったのに、いつもブラブラしている。何か良い考えはないものか?」と問う。その後、仲間の象が「働きに出そう」と提案するのだが…会場からは「友達になれば良いんだよ!」いや〜、実に適切なアドバイスでした。友達ができれば、働きに出かけずともチャンと遊ぶことができる。もちろん原作を裏切るわけにはゆきませんが、彼の方が正しいような気がする発言でした。
posted by むすび座メンバー at 17:47| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする